医院のコンセプト
「M.I.」をベースにしたできる限り歯を削らない、抜かない治療
ミニマルインターベンション(Minimal Intervention)、略して「M.I.」とは、「最小限の侵襲によるう蝕治療」のことです。
歯の治療において、歯質や歯髄の欠損を最小限に抑え、本当に悪くなったところだけを除去して修復する治療法で、「最少の治療介入」「最大の治療効果」を目指しています。
これまでのむし歯治療では、切削と充填が中心で、むし歯になっている可能性のある部分は全て除去し、更にはブリッジやクラウンなどを長期に渡り保持させるために、健全な歯質も除去するのが当然でした。
ですが、この手法のデメリットとして、歯の健全性が損なわれ、二次う蝕に罹患しやすい事がわかっています。
現在の歯科界では、2000年の『国際歯科連盟』によって提唱された『M.I.』の治療法が大きく浸透してきており、当院でも出来るだけ歯を削らない、出来るだけ神経を取らない、生まれもった歯を出来るだけ残す「M.I.」をコンセプトとしています。
金属を使わないメタルフリー治療
日本では歯科治療を保険で受けることができます。
しかし、保険診療では治療に用いることができる歯科素材に制限があり、治療においてはほとんどのケースで金属が用いられます。
歯は大切に扱う、ケアすることはできても、使わないでおくことはできないです。毎日硬いもの、柔らかいもの、冷たいもの、いろいろなものをかみつぶしたりと、とても過酷な環境の中で、長期的にしようできる材質でなければなりません。
最近はアレルギー体質が増えてきています。個人差はありますが、生体は色々なものにアレルギーを引き起こします。
「金属アレルギー」はその一つで、現在あまり使われていない「アマルガム」という金属は微量ですが、Hg(水銀)を含みアトピー性皮膚炎の原因のひとつとなっています。
金属アレルギーといえばイヤリングやネックレスなどを思い浮かべる方が多いと思いますが、それは金属が触れている場所が汗などの成分により金属イオンが溶け出ることで、アレルギー反応をおこします。
お口の中には常に唾液が存在するため、不安定な金属は腐食し体内に少しずつ取り込まれてしまいます。
ただ、アレルギー反応は、金属のかぶせものを入れたからといってすぐに症状があらわれるものではないです。現にお口の中にはたくさんの金属が入っていても何も症状もない方が多いと思います。
しかし、「金属アレルギー」の反応は「花粉症」と同じで日々蓄積され、あるレベルを超えて初めて症状として現れます。金属アレルギーは一度なると治らないと言われているため、原因となる金属を除去し体内に取り込まれないようにするしか対策がないのです。
また、溶け出して体内に吸収されると金属アレルギーを引き起こす可能性があるだけでなく、活性酸素を発生して細胞の老化を早めるなど、体に悪影響が出ることが指摘されています。
そこで当院では、極力金属を用いない治療(レジンやセラミック、ジルコニア)を使用しています。これらの材料は審美的にも優れているという利点があります。
すでにお口の中にある金属(詰め物や被せ物)も、レジンやセラミックに交換することができます。
費用:保険診療にて修復しています。
通院回数:1回 30〜40分
リスク:破折、変色する場合もあります。
リスク評価に基づく予防歯科 CAMBRA
毎日歯を磨いていてもなぜかむし歯になりやすい人というのはいるものです。
そういう人は気がつかないうちに小さなむし歯ができ、次第に大きくなってある日突然痛み出したりします。
なぜこのように、虫歯になりやすい人、なりにくい人がいるのでしょうか?
お口の中には、【むし歯になろうとする作用(う蝕)】と【虫歯を治そうとする作用(再石灰化)】が働いています。
この作用のバランスは個人によって異なり、その人の生活習慣などによっても変化します。
この両者は常にせめぎ合っており、【むし歯になろうとする作用】が【虫歯を治そうとする作用】を上回るとむし歯になります。
CAMBRAでは専用の質問票を用いて、今あなたのお口の中でそのバランスがどちらに傾いているかを評価し、リスクを割り出すとともに、むし歯になりにくくするための虫歯の管理方法をを教えてくれます。
また「カリスクリーン」という機械でむし歯の活動性の測定や、唾液の量なども計測し総合的に見ていきます。
当院ではCAMBRAによる虫歯のリスク評価を行い、適切な予防方法を実践していきます。
CAMBRAは歯ブラシの上手いとか下手は関係なく、化学的にアプローチを主にしていく新しい予防プログラムです。
ご興味のある方はぜひスタッフにお声がけください。